短大時代
もともと美容の専門学校に生きたいと思っていた。中学時代仲の良かった美少女が、ビヨウシになりたいと言っていたから。
私は自分で自分の道を決めたり、将来の夢、目標が何もなかった。
とりあえずいじめのない世界で、親に縛られず、自由に暮らしたいと思っていた。
将来の夢は、18歳で親元を離れること。だった。
高校の三者面談
美容師になりたいと伝えると高校教師は「内向的な麻衣さんはむいていないのではないか。厳しい世界だし」と言い放った。
もう、どうでもよくなった。
その後適当な短大へ推薦で進学することにした。
夢も、希望も、野心も何もなく。
短大はとてもつまらなかった。
都内の学校だったが片道2時間かけて通学。
終わったらすぐ帰る。それの繰り返し。
高校時代さほど関わりのなかったエリちゃんと何故か連絡を取ることがあり、居酒屋でのバイトに誘われた。
私は誘ってもらえたことが嬉しく、親に反対されながらも居酒屋でバイトをすることにした。
エリちゃんはフリーターだった。
酒もタバコも強く、エリちゃんといるときは自分も強くなれた気がした。
数カ月後、パチンコ屋で働くとその子は居酒屋を去った。私も別の居酒屋で働くことにした。